こんな人に向けての記事になっています。
✅ 記事の内容
- 臨床検査技師の仕事内容
- 検査できる項目を分野に分けて紹介⇒難しい用語を使わずに説明します
- 当直や土日出勤はあるの?
検査技師は病院の患者さんの検査をしてるってことはわかったけど、どんな検査をしているのかもっと知りたいという人に向けて各分野ごとにどんな検査項目があるかをわかりやすく説明していきます。
目次
臨床検査技師の仕事内容
臨床検査技師は病院、検査センター、健診センターで主に仕事をしています。仕事内容としては、
- 検体検査
- 生理機能検査
- 採血
- 検体採取
- 患者さんへの検査説明
- 解剖の補助
- 機械の精度管理
があります。検査センターでは検体検査が中心、健診センターでは生理機能検査が中心となります。
病院では上記の仕事を分担して行っています。
ただし、これらをすべて行っているわけではなく、施設によってできる仕事内容は異なってきます。
そして臨床検査技師は患者さんの検査を勝手にできるわけではありません。
医師が検査オーダーをだしたとき、はじめて臨床検査技師は検査ができます。昔は医師が検査をしていましたが、医療が進歩して検査項目が多くなったため、仕事を分担するため臨床検査技師という仕事が出来ました。
そして最近では採血業務のほかにも検体採取や患者さんへの説明など、仕事の幅が広がってきています。
検査できる項目はなに
検査技師が検査できるのは大きく分けると2種類に分かれます
- 検体検査
- 生理機能検査
2つに分かれるといってもその中でまた細かく検査内容が分かれるので、中身をわかりやすく説明していきます。
検体検査
検体検査は患者さんから採った血液や尿などで検査を行います。ちょっと難しいので各項目ごとに検査をしたらどんなことがわかるのかわかりやすく説明していきますね。
- 血液検査
- 免疫検査
- 生化学検査
- 微生物検査
- 病理検査
- 一般検査
- 遺伝子・染色体検査
血液検査
血液の中にある赤血球や白血球について調べる検査。血の濃さや血の止まりやすさなどが分かる。
また白血病などの血液の病気を調べることもできる。顕微鏡を使って赤血球や白血球の形を見れる。血液のスペシャリストが集まる検査。
免疫検査
血液から感染症にかかったことがあるかどうかなど患者さんの免疫に関する検査をする。たとえばB型肝炎にかかったことがあるかどうかなど。輸血をするための検査も免疫検査の一つ。
他には、がんの腫瘍マーカーを検査する。
生化学検査
血液から肝臓や心臓など人間の臓器がちゃんと機能しているかを調べる検査。例えば、肝臓の数値としてγ-GTPなどが知られていますね。他にはコレステロールや血糖値など生化学検査の項目はとても多いです。
1番身近に感じる検査ではないでしょうか。
微生物検査
尿や痰、血液などから細菌がいるかどうかを調べる検査。細菌に対してどの薬が効くかも合わせて検査しています。
病理検査
細胞を顕微鏡で見て判断する検査。体液はもちろん、手術で切除した臓器の細胞を見てがんがあるかどうかの最終判断を行う。
認定臨床検査技師である細胞検査士が検査することが多い。細胞検査士は在学中に受験資格を得ることができる大学もあります。
一般検査
主に尿の検査をし、腎臓などの機能を調べている。そのほかに便や体腔液の検査も行っています。
遺伝子・染色体検査
今話題のPCR検査などをする。人間のDNA、RNAを増幅させて行う検査。
生理機能検査
検体検査と違い、生理機能検査は患者さんの体を直接検査する項目です。ここでよく間違われるのがレントゲンやCTを撮影する検査者ですが、そちらは放射線技師です。超音波検査やMRIは臨床検査技師でも放射線技師どちらででも検査できますが、2つは別の職業です。
生理機能検査はこんな検査です。
- 心電図
- 脳波検査
- 肺機能検査
- 超音波検査
- 筋電図検査
- 脈波検査
- 心音図
- 眼振電図
- 眼底検査
- MRI検査
- 基礎代謝検査
- 熱画像検査
- 聴力検査
- などなど
検体検査よりも数が多く見えますが、看護師ができる検査も含まれています。主に臨床検査技師がする検査を中心に説明していきます。
心電図
心臓からでる電気信号を計測する検査。簡単に言えば、心臓の動きを波形で見る検査。正常に心臓が脈打っているかを確認することができる。
脳波検査
頭に電極をつけて脳から出る電気信号を検査する。てんかんや脳腫瘍などの疑いを判別できる。小児脳波をとることができる施設もある。
肺機能検査
息を限界まで吸ったり吐いたりして肺が正常に機能しているかを検査する。患者さんの協力が必須の検査なので、声掛けによって検査データが変わってしまうこともある。
超音波検査
超音波が出るプローブを体の表面に当てることで臓器を輪切りにして観察できる。観察できる部位はお腹、体表、心臓など骨以外のところは基本的に可能。痛みや侵襲性がないのでスクリーニングで検査されることがある。
臨床検査技師の中でも人気の分野。
筋電図検査
筋肉や神経に電気で刺激したりして筋肉や神経の信号の伝わり方を記録する検査。筋肉だけではなく神経の伝導検査も行う。
配属先は自分で決められるの?
病院の規模によって検査項目や成り立ちは様々で、臨床検査科の中でも部署が分かれている場合があり、検体検査を希望したとしても生理機能検査の人手が足りなければそちらに配属になります。そのため、自分が希望した検査ができるとは限らないわけです。
どうしても自分がしたい検査がある場合は、就職前にしっかりリサーチして就職活動したほうがいいです。
当直や土日出勤はあるの?
ただしこれも病院や施設によって変わってきます。
【病院】夜中も救急診療が開いていれば当直や夜勤がある場合が多いです。ただし規模が小さい病院の場合は呼び出し対応といって、夜間自宅で待機して呼び出されたときに検査をしに出勤する施設もあります。土日出勤も同じです。
【検査センター】日中に病院から集めた検体を夜間にも処理するので、当直や夜勤はあります。シフト制で業務をすることになります。
【健診センター】患者さんではなく健診を受けに来るお客さんの検査をするため、夜勤はない場合が多いです。土曜日も開いている健診センターは土曜日出勤はありますが、日曜は基本休みでしょう。
まとめ:臨床検査って結構幅広い
以上が臨床検査技師の仕事内容でした。主な仕事内容を紹介してきましたが、意外に仕事する内容多いな…と感じませんでしたか。
専門性を高めるために、各部署に分かれ認定臨床検査技師の資格をとる施設もあります。
そして今回は病院、健診センター、検査センターの仕事内容を説明しましたが。それだけではなく製薬会社や治験コーディネーターといった臨床検査技師の資格を持って働ける職場も他にあります。
これから臨床検査技師を目指す人は参考にしてみてください。
それではまた。
・臨床検査技師が何の検査ができるのか知りたい